三菱電機と三菱重工業は1日、発電機事業の統合会社「三菱ジェネレーター」が事業活動を開始したと発表した。従業員数は約850人。初代社長にはTMEIC出身の中野直広氏が就いた。「Generate Our Future」をパーパスに掲げ、発電機の可能性を追求しながらカーボンニュートラル社会の実現に貢献する姿勢を示した。
役員は8人体制。代表取締役のCFO(最高財務責任者)には三菱重工出身の吉村正樹氏が就任した。三菱ジェネレーターの出資比率は三菱電機が51%、三菱重工が49%で、5人の取締役を三菱電機出身者が占めた。
本社は、三菱電機電力システム製作所のある神戸市に構えた。本社機能と、設計製造機能も持ち、約500人が在籍する。三菱重工日立工場のある日立市でも発電機の設計製造を担い、約300人が働く。東京都千代田区の郵船ビルディングに約30人が入り、販売などを手掛ける。
三菱ジェネレーターはタービン発電機や水車発電機などを製造する。短絡試験用の短絡発電機や、同期調相機といった特殊用途の発電機もつくる。自動電圧調整装置や発電機保護リレーといった発電所向け電気品も取り扱う。
新会社発足にあたり、三菱電機は「両社の技術・資産を結集した世界トップクラスの発電機メーカーとして、カーボンニュートラルなど社会課題の解決に貢献してほしい」とコメントした。三菱重工は競争力の強化やグローバル展開を通じて「脱炭素やエネルギーの安定供給に貢献する」とした。
電気新聞2024年4月2日
>>電子版を1カ月無料でお試し!! 試読キャンペーンはこちらから