三菱重工業は15日、2023年のガスタービン(GT)世界市場でシェア1位を獲得したと発表した。米調査会社マッコイ・パワー・レポートによると、受注台数の出力ベースでシェア36%を占めた。三菱重工がGT世界シェア首位に輝いたのは2年連続。実績と信頼性で高評価を得ている。
三菱重工によると、2位は米GEベルノバで27%、3位は独シーメンス・エナジーで25%だった。23年のGT世界市場は4310万キロワットで、三菱重工は約1550万キロワットを受注した。
出力30万キロワット以上のGTに限ると、三菱重工のシェアは56%に高まる。2位はGEベルノバの23%、3位はシーメンス・エナジーの19%と続く。世界の大型GTの2台に1台が三菱重工製となる。
三菱重工の最新鋭大型機種「JAC形」を含むJ形GTは、稼働時間が230万時間を突破した。累計受注台数は120台を超え、全世界に納入先を広げている。
ガス火力は脱炭素の移行期を支える低炭素電源としての役割にとどまらず、水素やアンモニアの専焼によって脱炭素も実現できる。座礁資産にならないGTのニーズは高まっている。三菱重工はJAC形GTで23年11月、水素混焼率30%の運転に成功した。30年までに専焼技術を確立する方針だ。
電気新聞2024年3月18日
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