関電トンネルで来年4月から運行を開始する電気バス
関電トンネルで来年4月から運行を開始する電気バス

 関西電力はこのほど、立山黒部アルペンルートの関電トンネル(黒部ダム~扇沢駅)で運行するトロリーバスを11月30日で廃止するのに伴い、来年4月中旬から新たに運行を開始する「電気バス」を扇沢駅(長野県大町市)で報道陣に公開した。

 電気バスは全長約11メートル、高さ約3.5メートルで80人が乗れる。合計15台を導入する予定で、現行のトロリーバスと同数。車載パンタグラフ方式による充電方法を採用し、片道約16分(6.1キロメートル)の区間を1往復するごとに扇沢駅で10分間ほど急速充電する。

 車体は、約54年にわたり無事故を継続してきたトロリーバスの安全運転への思いを継承すべくデザインを踏襲。白をベースに「楽しさ」「さわやかさ」「北アルプスの雪」をイメージした。

 引退する関電トンネルトロリーバスは「トロバス」の愛称で親しまれ、1964年に運行を開始。累計6千万人以上が乗車した。同社は運行終了に伴い各種企画の「ラストイヤーイベント」を実施している。

 同社黒四管理事務所の村田直樹所長は、「電気バスの運行開始に向けて着実に作業を進めていきたい」としている。

電気新聞2018年8月1日