四国電力が配備したクリーンエアドーム
四国電力が配備したクリーンエアドーム

 四国電力は、放射性物質防護機能を備えたクリーンエアドーム3基を愛媛県伊方町の瀬戸総合体育館に配備した。同体育館は伊方発電所西側エリアの避難拠点の一つ。配備当日の3月23日には四国電力の社員らがドームを展張し、愛媛県や伊方町の関係者約20人が見学した。

 四国電力伊方発電所は、西に向けて細長く突き出た佐田岬半島の付け根部分に位置する。原子力災害時に発電所より西側のエリアの住民をいかに避難させるかが課題とされてきた。

 四国電力は昨年10月、避難計画の実効性を高めるため、発電所西側の3カ所に計8基のクリーンエアドームを順次配備すると発表した。今後、6月に三崎総合体育館と三崎小中学校体育館にも配備する予定。

 ドームは耐久性に優れた高強力ポリエステル製。1基当たりの大きさは幅10メートル、奥行き25メートル、高さ4メートルで、通常は折りたたみ保管する。収容人数は3基合わせて約250人。屋外設置の空気浄化ユニットにより放射性物質の99%を除去できる。

 当日は4人掛かりで準備作業に約20分、ドーム部分を膨らませるのに約20分かかった。県・町の関係者らは展張状況を見学した後、空気浄化ユニットやドームの説明を受けた。

電気新聞2018年3月27日