ENECHANGE(エネチェンジ、東京都千代田区、城口洋平CEO)は17日、最終保障供給を受けている企業を対象に、市場連動型メニューへの切り替え支援を開始したと発表した。USEN―NEXT系のU―POWER(ユーパワー、東京都品川区、高橋信太郎社長)など複数の新電力と連携し、料金見直し後の最終保障供給よりも安価な市場連動型メニューを用意。法人向け電力支援サイト「エネチェンジbiz」限定で販売する。

 電力・ガス取引監視等委員会は最終保障供給の料金体系について、日本卸電力取引所(JEPX)のエリアプライス1カ月間の平均値を反映した価格に見直す方針を決めている。今回販売する市場連動型メニューも、エリアプライスに連動する電力量料金単価を採用。エリアプライスを30分単位で反映していくため必ずしも新たな最終保障供給より安くなるわけではないが、基本的には安くなるように設定したという。

 JEPXの価格高騰が続き、新規申し込み受け付けを停止する小売電気事業者が相次いでいる。最終保障供給の契約実績は約1万3千件(5月20日時点)に達した。エネチェンジは今夏に3万件程度まで増えると予測しているが、新たな最終保障供給よりも安価なメニューを提案することで、最終保障供給を受けている企業を減らしていく考えだ。

 市場連動型メニューはエリアプライスを反映するため、JEPXの価格高騰時は電気代が上がる可能性が高い。エネチェンジは専任コンサルタントを通じて市場連動型メニューのリスクを事前に説明し、最終保障供給からの切り替えを支援する。

電気新聞2022年6月20日