第12回エネルギー教育賞 受賞校が決定
「第12回エネルギー教育賞」の受賞校が以下の通り決まりました。表彰式は3月3日、東京・江東区の日本科学未来館で行われます。
いわき市立好間第二小学校(福島県)
高校・高専の部
筑波大学附属聴覚特別支援学校(千葉県)
※中学校の部は該当なし
札幌市立円山小学校
郡山市立小泉小学校(福島県)
京都市立朱雀第四小学校
大阪市立東粉浜小学校
大牟田市立明治小学校(福岡県)
鹿屋市立寿北小学校(鹿児島県)
京都市立西京高等学校附属中学校 ※選考委員会特別賞
札幌市立白石中学校
山形県立酒田光陵高等学校
福島県立安達高等学校
石川県立工業高等学校
兵庫県立北須磨高等学校
兵庫県立洲本実業高等学校
和歌山工業高等専門学校
新居浜工業高等専門学校(愛媛県)
都内で行われた最終選考会(委員長=有馬朗人・元文部相)では、小学校、中学校、高校・高専の各部門での応募内容を精査し、活発な議論が行われました。当日欠席した木村孟委員からは書面で意見が寄せられました。審議の結果、最優秀賞2校、優秀賞19校を決めるとともに、中学の部の優秀賞から、2校に選考委員会特別賞が贈られることになりました。
小学校の部は、社会科中心のエネルギー教育により、エネルギーと環境・産業のつながりをしっかりと捉え、また、原子力と放射線教育を充実させた、いわき市立好間第二小学校が最優秀賞に選ばれました。
高校・高専の部は、専門家を招いた講演会を実現するとともに、聴覚障害を乗り越える字幕付きの映像資料などの教材制作により他校への水平展開を図る筑波大学附属聴覚特別支援学校が最優秀賞に選ばれました。
中学校の部では、最優秀賞は該当なしとしたものの、優秀校3校の中から選考委員会特別賞を和歌山県立向陽中学校、京都市立西京高等学校附属中学校に授与することになりました。向陽中は環境学としての系統的な学習が、西京高校附属中は技術・家庭科の教諭による取り組みが評価されたものです。
応募総数は前回と同じ46校(小学校15校、中学校10校、高校・高専21校)でした。
◇
選考委員は次の通り。(五十音順、敬称略)
▽有馬朗人(選考委員長、元文部相)▽小田公彦(山形大学教授)▽木村孟(大学改革支援・学位授与機構顧問・名誉教授)▽熊野善介(静岡大学教授)▽澁澤文隆(日本エネルギー環境教育学会会長、帝京大学教職大学院教授)▽東嶋和子(科学ジャーナリスト)
最優秀賞受賞校・代表者コメント
◇児童の意欲向上効果、一層高める/いわき市立好間第二小学校 江尻陽子校長
本校のエネルギー・環境教育は、生活科・理科・総合的な学習の時間等を中心に、科学関連施設・高専・大学・企業・地域の専門家との連携を積極的に行い、専門的でダイナミックな事業を展開しています。その過程で児童は実験体験やものづくりを楽しみ、エネルギー・環境教育への意欲を高めています。
このたびの栄誉ある最優秀賞受賞を励みに、未来を担う子どもたちのためにさらに本事業が有用性を高められるよう邁進(まいしん)する所存です。
◇生きた知識を追求、世界を視野に邁進/筑波大附属聴覚特別支援学校・原島恒夫校長
本校がこのような最優秀賞を受賞したことについて、関係の方々に深く感謝申し上げます。エネルギー問題は世界の歴史や経済と大きく関わるため、社会科教育の中で考えていくことは大変意義のある試みであると考えます。また本研究は、主体的かつ対話的なアクティブラーニングとして、子どもたちが生きた知識を身に付ける上でも効果的と考えます。今後も世界を視野に入れ、未来を築く子ども達の教育に邁進(まいしん)していきたいと思います。
「エネルギー教育賞」 では、エネルギー教育の実践活動に取り組んでいる小学校、中学校、高等学校および高等専門学校(高専)等を広く募集し、優れた事例を顕彰しています。
本紙創刊100周年事業として開始し、今回で12回目を迎えました。
「エネルギー教育」 活動を前年度 (2016年度) に行い、現在も継続している小学校、中学校、高等学校および高等専門学校。(1)全体指導計画に基づき、全校を挙げて 「エネルギー教育」 「環境教育」 の中でエネルギーにかかわる問題を取り上げている事例(2)「教科や総合的な学習」 「学年」 「学科 (高校・高専) 」 「課外活動」 などで特色あるエネルギーに関わる学習や取り組み事例--を選考対象とします。