第14回エネルギー教育賞 受賞校が決定

 「第14回エネルギー教育賞」の受賞校が以下の通り決まりました。
 <表彰式開催中止のお知らせ>
表彰式は3月7日(土)、東京・江東区の日本科学未来館で行われる予定でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため中止となりました。ご了承ください。

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最優秀賞
小学校の部
 仙台市立南小泉小学校
中学校の部
 川崎市立枡形中学校
高校・高専の部
 沖縄県立沖縄工業高等学校
優秀賞
小学校の部   大仙市立西仙北小学校(秋田県)
        いわき市立小名浜第一小学校(福島県)
        いわき市立中央台東小学校(福島県)
        美浜町立美浜東小学校(福井県)
        八尾市立曙川小学校(大阪府)
        三豊市立麻小学校(香川県)
        大牟田市立明治小学校(福岡県)
中学校の部   京都市立大淀中学校
        京都市立西京高等学校附属中学校
        常翔学園中学校(大阪府)
        和歌山県立向陽中学校
高校・高専の部 北海道湧別高等学校
        山形県立酒田光陵高等学校 ※選考委員会特別賞
        岐阜工業高等専門学校
        富山高等専門学校
        富山県立魚津工業高等学校
        京都市立京都工学院高等学校
        和歌山工業高等専門学校
第14回エネルギー教育賞最終選考委員会のもよう。地域と教育の関係などまで踏み込んだ議論が行われた
第14回エネルギー教育賞最終選考委員会のもよう。地域と教育の関係などまで踏み込んだ議論が行われた

 都内で行われた最終選考会では、小学校、中学校、高校・高専の各部門での応募内容を精査し、活発な議論が行われました。審議の結果、最優秀賞3校、優秀賞18校を決定。また、高校・高専の部の優秀賞から1校に選考委員会特別賞が贈られることになりました。
 小学校の部は、校長のリーダーシップの下、1年生から6年生まで全学年にわたりエネルギー・環境教育に取り組むとともに、エネルギーを素材に課題解決能力などの育成を行っている仙台市立南小泉小学校(宮城県)が最優秀賞に選ばれました。
 中学校の部では、理科、技術、家庭、社会など教科連携でエネルギー環境教育に取り組む川崎市立枡形中学校(神奈川県)が最優秀校に選ばれました。
 高校・高専の部では、バイオエタノールの製造などを実践し、それを通して学習意欲が倍増したとする沖縄県立沖縄工業高等学校が最優秀賞に選ばれました。また、生徒たちが出前授業をするなど、地域と連携した活動を行っている山形県立酒田光陵高等学校に選考委員会特別賞が授与されることになりました。
 応募総数は40校。内訳は小学校13校、中学校9校、高校・高専18校でした。
    ◇
 選考委員は次の通り。(五十音順、敬称略)
 ▽有馬朗人(選考委員長、武蔵学園長、元文部相)▽小田公彦(山形大学客員教授)▽木村孟(大学改革支援・学位授与機構顧問・名誉教授)▽熊野善介(静岡大学教授)▽澁澤文隆(日本エネルギー環境教育学会会長)▽東嶋和子(科学ジャーナリスト)▽月山將(電気事業連合会副会長)

最優秀賞受賞校・代表者コメント

◇児童に寄り添う教育課程を意識/南小泉小学校・永井一也校長

PICRH20200210_000065 本校では、小学校6年間の体系的なカリキュラムづくりを軸に、全校を挙げてエネルギー環境教育に取り組んできました。昨年末に行われた公開研究会では、低学年・中学年・高学年・特別支援学級の4つの授業公開を行い、たくさんの方々に子どもたちの生き生きと学習に取り組む姿を参観頂きました。
 連携先として、特に東北電力宮城支店様からは大きなお力添えを頂き、施設見学、連携授業、実験、職場体験などの体験的な学習を通して、子どもたちの主体性や思考力、判断力などを培うことができたと感じております。このたびの受賞を糧として、今後も子どもたちと一緒に学んでいきたいと考えております。

◇「自分事」として捉える育成進め/枡形中学校・大津裕一校長

PICRH20200210_000066 2003(平成15)年から総合的な学習の時間で、エネルギー・環境教育に取り組んでいます。年間を通して、意識付け(その年のテーマに沿った講演会)→ワークショップ(企業の代表をお招きしての体験学習)→フォーラム(1年~3年の縦割班の発表)というサイクルで学習を進め、そこで学び、気づいたことを自分事として捉え、考え、行動できる生徒の育成を目指しています。今後も地球環境について考え、身近なところから何ができるかという視点で学習を継続していきます。

◇経験を生かして学びの意欲向上/沖縄工業高校・比嘉淳校長

5 本校では、工業化学科を中心に関係する各学科、教科において実験体験やものづくりを通し、エネルギー・環境教育への興味・関心、そして学びに対する意欲を高めています。エネルギー問題は環境問題と深く関わるため、多くの生徒がこれらについて考えを深めることは大変意義のある試みだと考えます。
 このたびの栄誉ある受賞を励みに将来にわたって活用できる知識を身に付け、未来を担う生徒たちの教育にまい進していく所存です。

エネルギー教育賞について

 「エネルギー教育賞」 では、エネルギー教育の実践活動に取り組んでいる小学校、中学校、高等学校および高等専門学校(高専)等を広く募集し、優れた事例を顕彰しています。
 本紙創刊100周年事業として開始し、今回で14回目を迎えました。

表彰対象

 「エネルギー教育」 活動を前年度 (2018年度) に行い、現在も継続している小学校、中学校、高等学校および高等専門学校。(1)全体指導計画に基づき、全校を挙げて 「エネルギー教育」 「環境教育」 の中でエネルギーにかかわる問題を取り上げている事例(2)「教科や総合的な学習」 「学年」 「学科 (高校・高専) 」 「課外活動」 などで特色あるエネルギーに関わる学習や取り組み事例--を選考対象とします。