三菱重工が納入した乾式キャスク 三菱重工業は、原子力発電所で発生する使用済み燃料の輸送・貯蔵に用いる兼用キャスクの製造能力を拡大する。製造や検査を高度に自動化したキャスク生産ラインの構築により、現状でも年間20基程度を製造可能な体制だが、年間25基程度の製造にも対応できるよう設備を増強する計画だ。完成したキャスクの除熱機能を確認する試験設備を増やすことなどを検討している。
◆製造能力25%向上
使用済み燃料からまだ使えるウランやプルトニウムを取り出す再処理工場は、日本原燃が青森県六ケ所村で建設を進めているが、本格稼働には時間を要する。そこで複数の原子力事業者は使用済み燃料プールの逼迫を回避するため、使用済み燃料乾式貯蔵施設の許認可取得や建設を進めている。