時速3~5キロメートルでゆったりと移動しながら、頭のマッサージを行う
時速3~5キロメートルでゆったりと移動しながら、頭のマッサージを行う

 関西電力は15日、徒歩とほぼ同じ時速3~5キロメートルで移動する低速移動モビリティー「iino」を活用し、移動中の車上で頭のもみほぐしを行うサービスを開発すると発表した。頭のほぐしを専門とする「悟空のきもち」を展開するゴールデンフィールド(大阪市福島区、金田淳美代表取締役)、損害保険ジャパン日本興亜と協力し、2018年度末まで最適な施術方法を検証。19年6月をめどにサービス提供につなげることを目指す。

 「iino」は、関電の若手社員が新規ビジネスの立ち上げに向けて結成した社内サークル「k―hack」が開発。プログラムを入力すれば、指示したルートを自動運転で移動する。現在は公道の運転は認められていないが、商業施設の敷地内などでは許可を得て運転できるという。

 検証は、関電と損害保険ジャパン日本興亜の研修施設で車両を1台導入して行う。「iino」に畳を設置し、頭をもみほぐすための最適な施術方法を確認。施術にかかる時間は1時間程度で、どれくらいの速度で運転すればゆったりと心地よくサービスを受けることができるか調べる。サービスに対応した保険商品の開発も進める。

 関電は「iino」に様々なサービスを搭載して利用料を得る事業を構想しており、今回は事業化に向けた第1弾。今後も搭載するサービスを順次追加し、新たな収益源となるよう育てていく考えだ。

電気新聞2019年1月16日