総合資源エネルギー調査会(経済産業相の諮問機関)原子力小委員会の革新炉ワーキンググループ(WG、座長=斉藤拓巳・東京大学大学院教授)は26日、次世代革新炉開発の道筋を具体化したロードマップ(工程表)案を提示した。革新軽水炉、小型軽水炉(SMR)、高速炉、高温ガス炉、フュージョン(核融合)エネルギーの5炉型で2040年頃までの開発ロードマップを示した。社会実装に向けた課題と今後の対応の方向性も整理した。
炉型ごとの開発ロードマップは30~40年代を想定し、建設前段階・準備段階、許認可プロセス、設計・建設・運転、研究開発の各工程とそれぞれの相関を線表で示した。各工程での留意事項をポイントとしてまとめた。
革新軽水炉は25~30年の間で投資決定や立地調査、許認可準備が行われる想定。投資決定には事業環境整備が重要としたほか、立地調査などの計画開始には立地自治体の理解が必要となるなど、ポイントを指摘した。
革新軽水炉の課題に対する今後の方向性として、投資決定を促す原子力の見通し・将来像の明確化、事業環境整備や立地自治体の理解、規制当局との対話、国による技術開発支援の絞り込みを掲げた。
革新軽水炉と小型軽水炉は基本的に技術面で社会実装の段階にあると説明。今後の対応として、革新軽水炉は建て替えプロジェクトの具体化、小型軽水炉では国内企業の海外プロジェクトへの参画支援や国内プロジェクトの創出を掲げた。
高速炉は26年度の燃料選択を経て、28年度の基本設計への移行判断に向けて研究開発を進める。高温ガス炉は29年度に設けたマイルストーンで、実証炉の実施主体や立地検討など主要論点の方向性を決定する。
フュージョンでは、内閣府のタスクフォースによる社会実装に向けたロードマップ案が示された。成長戦略会議の1分野であるフュージョンエネルギーワーキンググループの今後の議題や、発電実証コストの報告もあった。
5炉型の共通課題も整理した。サプライチェーン維持・強化、人材確保・育成、原子力利活用に向けた国民理解を課題に挙げた。新技術や他産業と結合した産業育成、日本原子力研究開発機構の施設老朽化や人材不足への対応も課題とした。
電気新聞2026年2月27日





