「もうかりそうだ」安易な思いは再考して

 
 萩生田光一経済産業相は15日の閣議後会見で、新電力の事業撤退増加に触れ、「覚悟を持って参入するべきだ。もうかりそうだと簡単な思いで参入した企業があるとすれば、考え直してもらう」との見解を示した。大手電力による法人向け電力プランの新規契約停止が広がっていることは「こういうことも自由化すればあると理解した上でのルール。必ずしも現状放置がよいとは思っていないが、今のところは法律で最終的に安定供給できるようになっている」と述べた。

 クリーンエネルギー戦略に向けた検討を進めている審議会は14日の会合で、LNG調達について国の関与を強化してロシア依存を減らす方向性が示された。萩生田経産相は「他国の国営企業や欧米のメジャーと比較して規模の小さい企業しか有していない我が国としては、民間企業だけに任せるのは忍びない」と述べた上で、「政府としても前面に出て安定供給を確保する」と強調。比較的短期間で産出できる既存プロジェクトを中心に、石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)によるリスクマネー供給を行う方針を示した。

電気新聞2022年4月18日