経済産業省・資源エネルギー庁は26日の有識者会合で、政府の洋上風力公募に1キロワット時当たり3円で入札した「ゼロプレミアム案件」を、容量市場のメインオークションに応札可能とする方針を示した。容量市場での公平性を保つため、FIP(フィード・イン・プレミアム)によるバランシングコスト交付金を放棄することが条件となる。インフレや円安に直面する洋上風力事業者の事業性向上につなげる。
総合資源エネルギー調査会(経産相の諮問機関)制度検討作業部会で事務局が提案した。再生可能エネルギー海域利用法に基づく洋上風力公募を巡っては価格競争の激化によりFIP基準価格を同3円で応札するのが常態化した。基準価格と市場価格との差による「プレミアム」が発生せず、国民が負担する再エネ賦課金からの補填が生じない水準だ。