
電力広域的運営推進機関(広域機関)は24日の有識者会合で、実需給1~3年前の追加供給力確保策として容量市場に「補完オークション」を新設することを提起した。これまで経済産業省・資源エネルギー庁が方向性を示していた短期・中期の確保策を包含する。2030年度までに想定される厳しい需給を踏まえ、既存の策で確保できなかった休廃止予定の高経年電源を維持・稼働できるよう、複数年契約も視野に調達する。
同日の「調整力及び需給バランス評価等に関する委員会」で広域機関が提起した。
30年度までは電源の休廃止が新設の容量を上回る一方、需要増が見込まれるため需給が厳しくなる見通し。エネ庁は短期で現行の供給力(キロワット)公募に代わる仕組みと、中期では1~3年前に供給力を確保する仕組みを検討する方針を示していた。
広域機関はこれを整理し、短期・中期の確保策を包含して「容量市場の一部を担う仕組み」と位置付けることを提案。補完オークションと呼び、実需給の1~3年前に募集して複数年契約も可能とする。事業者が過度なリスクを負わないよう、キロワット公募と同様に必要なコストを賄えるマルチプライスで調達する考えだ。
一方、既存の予備電源は「準供給力」との位置付けだが、高経年電源が対象で実需給2~3年前に募集をするなど、補完オークションと共通点が多い。2つの仕組みで個別に募集・契約するより、必要に応じて立ち上げる電源として一括で募集することも考えられると指摘した。
また、中長期の需給見通しを踏まえた補完オークションでの調達基準、実需給前年に行う容量市場追加オークションとの関係性、リクワイアメントなどの詳細要件も国と連携して検討する。
31年度以降については補完オークションに加え、長期脱炭素電源オークション、メインオークションの見直しなども含め、供給力確保策全体に関する国の議論状況を踏まえて検討を進める。
電気新聞2026年8月25日





