日本原子力開発機構は14日、MOX(ウラン・プルトニウム混合酸化物)燃料や使用済み燃料に含まれるプルトニウムからアメリシウムを分離・回収する技術を開発したと発表した。既存の化学分離手法を使い溶液から短期間で安全にアメリシウムを分離・回収することに成功した。アメリシウムは、深宇宙など交換の難しい場所での使用が可能な半永久電源の熱源として利用が期待される。原子力機構は同技術を応用して半永久電源へのアメリシウム供給を目指す。
◆宇宙探査への活用に期待
原子力機構は、MOX燃料や使用済み燃料に含まれるプルトニウム241が半減期14年で崩壊し、アメリシウム241へ変化することに着目。アメリシウム241は半減期432年にわたりアルファ線放出で発熱する。この熱源を半永久電源に活用できると考え、技術開発を行った。