需要が落ち着く端境期の10月にもかかわらず、西日本の電力需給が21日に逼迫した。特に中部・北陸・関西の3エリアで夕刻の電力需給が厳しかった。電力広域的運営推進機関(広域機関)は広域予備率3%未満のエリアへの需給改善指示を同日午後5時までの断面で3回発出。具体的には連系線マージン(予備枠)を開放し、東京や中国エリアなどから関西エリアに対し各回80万~90万キロワット規模の電力を融通して厳しい需給を乗り切った。
広域機関の公表データによると21日の午後2時半時点でも、午後4時~午後5時半の中部・北陸・関西の3エリアの広域予備率が2~3%台にとどまり、需給は綱渡りといえる状況だった。広域機関は3エリア内の事業者に対し、所有する自家発電設備をたき増すよう依頼。中部、北陸、関西の各一般送配電事業者も追加供給力の確保策を打った。
需給逼迫の背景にあるのが季節外れの暑さだ。21日は関東から西の太平洋側を中心に真夏日となったところも多く、10月下旬としては異例の暑さによる冷房需要増加が見込まれる状況だった。
一方、電源の補修入りやトラブルで供給力は低下している。関西電力大飯発電所3号機(118万キロワット)は8月に発電機設備の故障で停止し、そのまま定期検査に入った。中部エリアはJERA知多第二火力発電所1号機(85万4千キロワット)が17日からボイラー関連設備の不具合で停止中。JERA川越火力発電所は20日、2基(各24万3千キロワット)がタービンやボイラーの不具合で相次ぎ停止した。
広域機関の公表データによると、20日時点で21日午後4時半の3エリアの広域予備率はマイナス1.03%、午後5時はマイナス0.59%の見通しだった。広域機関は21日のいずれかの時間帯で広域予備率が8%を下回る見込みとなった8エリア(四国を除く)を対象に供給力提供通知を発出。容量市場で落札した電源のうち稼働できる電源に供給力の提供を求めていた。
電気新聞2026年10月22日





