レベニューキャップ制度の第1規制期間中(2023~27年度)に生じた労務費単価や物価上昇の影響を一般送配電事業者が託送料金に反映するための制度措置について、電力・ガス取引監視等委員会は、対象年度を26年度から2年間とする方向で検討を進める。省令改正や事業者の投資量の見直しに一定期間を要するため、第2規制期間(28~32年度)での調整を基本とする。一方、第1規制期間中の調整(期中調整)を希望する事業者に関しては申請を可能とする。
22日に開いた料金制度専門会合で、事務局が物価上昇などの取り扱いについて論点を提示した。一般送配電事業者が必要な投資量を確保できなくなる事態に備える。工事会社は賃上げの必要性に迫られており、施工力が維持できなければ電力の安定供給にも支障をきたす。
第1規制期間を含めた物価上昇などに対応する制度措置を巡っては、これまでの会合で複数の委員から肯定的な意見があり、具体化に乗り出す。対象とする投資量は、各事業者による計画見直しを反映した実績値とする。対象期間は26、27年度の2年間に限定する方向。23年度までさかのぼると、託送料金へ与える影響が大きくなると判断した。
ただし、制度措置を26年度から適用しても省令改正や事業者の投資量見直しに時間がかかるため、26年度当初から料金に反映するのは困難と指摘。第2規制期間での調整を基本とする考えを示した。
送配電網協議会は22日の会合で、24年度の物価変動影響の実績を説明。今後も一定の高騰が続く場合、後年度にかけて影響がさらに拡大する見通しを示した。特に26年度以降が極めて厳しい情勢という。
一般送配電事業者が最大限の効率化に取り組むものの、自助努力だけで影響を吸収することは困難との認識も示した。物価高の局面でも、レジリエンス強化やデータセンターなどの受け入れ基盤となるネットワーク設備を盤石にする必要があり、第1規制期間を含めた適切な制度措置の検討を求めた。
電気新聞2025年10月23日





