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[TechTalks]フュージョンエネルギーに備えよ(16)
3/18(4面)

24年11月には「核融合の先生」としてスマートエネルギーウィーク関西にも出展を果たした
◆激しさ増す世界の覇権争い/利益最大化へあらゆる戦術駆使

 フュージョンエネルギー(核融合発電)について9カ月にわたり解説してきたこの連載も、今回で最後となる。この間にも、実用化に加えて早期に機器や材料などの市場を押さえる覇権争いはさらに激しさを増した。エネルギー分野においては風力発電の例でも分かるように、大規模な投資を要する技術ほど、市場拡大初期に寡占化・淘汰(とうた)が進みやすいことを世界が既に知っているためだ。核融合の「世界市場」という盤上で様々な一手が繰り出される中、筆者の視点から日本を中心とした戦況を、連載の最後にお伝えしたい。

◆筆者:尾関秀将氏
 名古屋大学大学院修了後、12年4月に日本原子力研究開発機構に入社。那珂核融合研究所(現在の那珂フュージョン科学技術研究所)でITERプロジェクトに約7年携わった。19年に転職し、現在は電機業界の標準化・認証・ルール形成戦略に関わる。22年12月に個人のウェブサイト「核融合の先生」を立ち上げ、核融合の最新知見をわかりやすく伝える情報発信を開始。同名のYouTubeチャンネルも運営している。
「核融合の先生」https://jpscience.info/

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