<キーワード・デジタル化>

戦略としてのデジタル化

 経営の効率化をはじめ、製造期間の短縮化、省エネ化、ビッグデータに基づく分析など、産業におけるデジタル化は日ごとに勢いを増しています。私たち個人の日常生活においても、スマートフォンやタブレットなどで「つながる」ことは、もはや当たり前になっています。2020年には世界中に保存されるデータは33ゼタバイト(330兆ギガバイト)を超え、つながるデバイスも500億台に上るという予測もあります。
 シーメンスはオートメーション(自動化)やエレクトリフィケーション(電化)とともに、デジタル化を戦略の柱に据え、この分野をリードすべく取り組んでいます。とくに、2017-2020年のデジタル化市場は年平均で約8%の成長が見込まれており、実際、2016年度シーメンスのソフトウエア関連の売上は約33億ユーロ、デジタルサービスの売上は約10億ユーロと、前年比12%の成長を達成しました。

 

発電におけるデジタル化

 シーメンスのエネルギー事業では、デジタルサービスと呼ぶ遠隔診断や産業用データ分析(IDA)に力を入れています。遠隔監視センターに接続されている風力タービンは全世界で9000基、ガスタービンと蒸気タービンはおよそ700基にのぼり、1日200GBのデータを処理しています。遠隔監視によって85%以上の問題が解決されているほか、潜在的な問題を事前に検知する割合も98%にのぼります。
 電力業界がデジタル化によって受ける恩恵には、以下のようなことが考えられます。

 

  • 1)発電所設計から施工までのコスト削減と時間短縮
  • 2)発電所の運用においてガスタービン性能のチューニングによるNOx.の低減
  • 3)発電効率の向上と、フレキシブルかつ短縮されたメンテ期間によるコストの削減、および収益力アップ
  • 4)発電から消費までを一気につなぐバーチャルパワープラントにより、経営効率をさらに改善

 

 これらすべてのプロセスに対応が可能な唯一の企業であることが、シーメンスの強みです。すでに82万個のデバイスがシーメンスとつながっているばかりか、以下のような発電のデジタル化技術を世界各地でご提供しています。

  • ・発電所建設では設計を3Dで行い、モデリングやシミュレーションも自動化し時間とコストを削減
    1. ・発電所運営でビッグデータを基にした場合、パラメータの最適化による発電量と効率アップ、運転状況に応じた柔軟な点検計画と予防保全によるコスト削減
        ・事業経営では、バーチャルパワープラントによる発送電の最適運用によるコスト削減

 

ビッグデータを解析する発電所の遠隔監視センター
ビッグデータを解析する発電所の遠隔監視センター
シーメンスの遠隔診断の実績
シーメンスの遠隔診断の実績

シーメンスのデジタル化(英語、新しいウインドウで開きます)
https://youtu.be/JljxktPF1wo

 

シーメンスのプラント遠隔監視について(英語)(英語、新しいウインドウで開きます)
http://www.energy.siemens.com/hq/en/services/fossil-power-generation/specialty-services/power-diagnostics.htm