
21日夜に関東地方に最接近した台風25号による東京電力パワーグリッド(PG)エリアの停電戸数は26日午後2時時点で6460戸となり、ピークの6万2704戸から約9割減った。ただ、千葉県内の一部地域は大雨による土砂崩れや倒木で道路が寸断されて停電箇所に立ち入れず、復旧作業が長引いた。東電PGや協力会社の従業員は、高所作業車が通れる範囲の電線を張り替えるなど、停電解消に向けて懸命に取り組んだ。
千葉県南部の大多喜町。26日時点で、集落へと続く山道には土砂崩れの痕跡が残る。山肌が露出し、電線はちぎれて道路付近に垂れ下がっていた。
この現場に25日、東電PGと協力企業であるさいでんの社員計約15人が復旧に入った。翌26日に現場を確認すると、土砂で道路が遮断されている地点や陥没している箇所が複数あった。これらの場所では高所作業車を用いた復旧が困難と判断。社員は、高所作業車が入れる範囲で作業に取り組んだ。
社員同士のコミュニケーションを綿密にとりながら、電線の張り替えや、設備に接触した樹木の伐採に力を尽くした。東電PGの社員は「脇道の作業はなかなか進まない。重量のある作業車が入れない道が多い」と苦悩を語った。
作業中には近隣の住民から「お疲れさまです、頑張ってください」と励ましの言葉をもらう場面もあった。さいでんの社員は「作業が順調に進まず申し訳ない」と話し、悔しさをにじませた。

現場近くの集落に住む木工作家の荒井正俊さんによると、周辺地域では樹木の電線への接触による停電が年1回程度発生するという。今回の停電について、荒井さんは「これほど長引いたのは2019年に千葉を襲った台風以来だ」と話す。自宅にポータブル電源やクーラーボックスなどを備え、停電には慣れている様子だが、食料の冷蔵保存が難しくなってきているという。東電PGなどの社員が到着した25日には「集落の入り口に作業員の人が集まっているのを見て、うれしく思った」と復旧への期待を見せていた。
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東電PGは台風25号に伴う停電戸数が多い千葉県に復旧要員を集結させた。東電PG、東京電力ホールディングス(HD)、東電グループ会社、協力企業の総勢1700人以上で作業に当たり、電源車は23台を投入。復旧の前線拠点であるイオンモール木更津(千葉県木更津市)に入った東電PG配電部の社員は26日、「要員がエリア全体から集まり、心強い」と語った。(八木聡美)
電気新聞2026年9月28日






