
茨城県常陸大宮市の鈴木定幸市長は30日、国が申し入れていた高レベル放射性廃棄物地層処分に関する文献調査を受け入れると表明した。市民からの意見集約を踏まえて29日に赤澤亮正経済産業相へ回答を求めた風評被害防止など3項目の要望について「力強く、前向きで詳細な回答を得た」ため、受諾を決めた。
鈴木市長は30日に常陸大宮市役所で開いた会見で、高レベル放射性廃棄物について「既にガラス固化体が発生し、現在も数千本を地上保管している状況」と説明。受け入れを決めた理由の一つとして、文献調査に協力することで「一自治体として国策に協力することに意義がある」と述べた。
また、市の将来の存立基盤の維持や、地下環境の調査を通じた減災・防災面の期待、将来世代に処分地選定プロセスの選択肢を残す余地を考慮し、受け入れを決めたと説明した。
市民に対しては広報の号外を発行し、文献調査の概要や疑問への回答を掲載する予定だ。
文献調査期間中に住民説明を専門とする市職員も配置したい考え。高レベル放射性廃棄物を地層処分する際の安全性や、交付金による住民サービスの向上などについて説明したい意向も示した。
常陸大宮市は8月末の国による申し入れを受けた後、議員協議会を3回開催。市民などから電話やメールを通じた意見を含め、文献調査が処分地選定に直結しないことや風評被害防止など3項目の意見に集約し、29日に国へ要望した。
電気新聞2026年10月1日






