トリチウムの基本Q&A

水素はわたしたちの身の回りに存在する原子の中で最も数が多く、酸素と結びつくと「水」になります。
トリチウムも単独ではなく、多くの場合酸素と結びついて「水」として存在しています。普通の水素で構成された水も、トリチウムで構成された水も、化学的にはどちらも同じ水です=図4参照。水に溶けたり、混ざったりしているトリチウム以外の放射性物質は、ろ過したり吸着して取り除くことができますが、トリチウムは水として存在しているため、それらの方法では取り除けません。
国内の原子力・放射線施設からは、ごく微量のトリチウムを含む排水が、国などが定めた排出基準を守った上で海洋や下水に放出されています※5。フランスやアメリカ、韓国など海外でも同じように海洋などへの放出が行われています。

図4 どちらも水 化学的性質は同じ
※5
原子力発電所の場合、国が定めたトリチウムの排出基準は排水1リットル当たり6万ベクレル(ベクレルは放射性物質が放射線を出す能力を表す単位)。排水はすぐに海水と混ざり、この値はさらに低下します。

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