電気新聞特別号改訂版
- 監修
- 草間朋子・東京医療保健大学名誉教授
小森栄治・日本理科教育支援センター代表
監修者からのメッセージ
- 草間朋子東京医療保健大学名誉教授
- 福島第一原子力発電所の事故は残念ながら起こってしまいました。事故の処理に伴って発生するトリチウムを含むALPS処理水などは日に日に増加しています。原子力発電所の敷地内のタンクにたまり続けるこの処理水などを、このままの状態で後の世代に残すわけにはいきません。放射線や放射性物質の量に関しては「ゼロ」に近づけることを求める人々が多いのですが、ALPS処理水の中のトリチウムは、最新の叡智を集めた技術を使っても「ゼロ」にすることは難しいことをご理解いただきたいと思います。今後もさまざまな課題が想定されますが、放射線防護・安全に関する専門家として、最新の知識・技術で解決「できること」と「できないこと」をお伝えし、皆さまが安心できる活動を続けてまいります。
- 小森栄治日本理科教育支援センター代表
- 福島第一原子力発電所にたまり続けているトリチウムを含む水をうすめて海に放出しています。タンクにため続けることにもリスクがあります。また、トリチウムを含む水は、日本や世界の原子力発電所から海洋に放出されています。漁業や食品流通に携わる方々が心配しているのは、放射線そのものより風評被害です。このウェブサイトをご覧になったみなさまがトリチウムについての理解を深め、風評被害が起こらないことを願っています。