◆取引導入損失を限定/習熟には時間も
欧州エネルギー取引所(EEX)は2月3日から、電力先物オプションを日本市場に導入する。電力市場のボラティリティー(変動性)が高まる中、将来の価格変動リスクを回避する「保険」の役割を果たす。利用者は「保険料(プレミアム)」を支払うことで、価格変動による損失を限定させることができる。EEXでは「先物とオプションを組み合わせることで、よりきめ細かなヘッジが可能になる」と意義を強調する。
電力先物取引は将来の原資産(電力先物)の売買を「約束」する取引なのに対し、オプション取引では事前に取り決めた価格(権利行使価格)で原資産を売買する「権利」を取引する。EEXが新たに導入する商品の場合、原資産である電力先物は東京・関西エリアの月間物のみで、当月を含む9カ月先までが対象だ。