北海道大学大学院や電力中央研究所などの研究グループは23日、船舶の燃費悪化の要因となるフジツボの付着を阻害する低分子ペプチドを開発したと発表した。ペプチドは、複数のアミノ酸がつながった分子。アメフラシから得た物質を参考に、海洋生物への毒性がほぼなく、生産性にも優れるペプチドの開発に成功した。燃費と海洋環境への負荷低減を両立する塗料開発を後押しする成果となる。
北大大学院地球環境科学研究院の梅澤大樹准教授、電中研の野方靖行上席研究員らによる研究グループが開発した。今回の成果は、英国王立化学会の学術誌「RSC サステナビリティー」に昨年12月18日付でオンライン掲載された。