世界的な脱炭素の潮流は、これまでメーカー・プラント各社の事業戦略に大きな影響を及ぼしてきた。2025年もその基調に変化はないが、足元の動きに目をこらすと「変調」の兆しもある。
変調をもたらす要因の一つはインフレだ。人材不足も重しとなり、大型プロジェクトを遂行するコストとリスクが跳ね上がっている。脱炭素自体がインフレリスクをはらむことはかねて指摘されていたが、脱炭素に向けた取り組みを進めるハードルが高まっている。
もう一つの要因は、第二次トランプ政権の発足。米国のパリ協定からの脱退はすでに確実視され、世界の温暖化対策に及ぼす影響は見通しにくい。脱炭素の潮流を逆行させるとまではいかなくても、ブレーキをかける要因になるかもしれない。
産業・テクノロジー面ではこうした世界の変化と向き合い、激しい市場競争に挑む各社の戦略を深掘りし、他紙にはない切り口で報道する。通信、自動車など異業種によるエネルギー事業参入の動向も丁寧に伝えていく。
昨年末、50回を迎え終了した「スタートアップファイル」の後継企画をスタートする予定。防災、DACなどテーマに応じてシリーズ形式で旬の新興プレーヤーを紹介していく。(産業・テクノロジー面デスク 長岡誠)
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