東北電力は4日、再稼働(発電再開)へ向け準備を進めていた女川原子力発電所2号機(BWR、82万5千キロワット)で計測機器に不具合があり、点検のため原子炉を午前8時36分に停止したと発表した。不具合が発生したのは3日午前。詳しい原因を調べるため、再稼働、営業運転開始時期への影響は確認中としている。
不具合は3日午前、発電再開への準備作業の一環で行った発電機の系統への試験併入(出力20%、約15万キロワット)時に発生した。原子炉内の中性子を計測する検出器が正常に作動しているか確認するため、ケーブルでつないだ移動式の機器(校正用機器)を圧力容器内に入れ、電動で引き抜こうとしたところ、管の途中で動かなくなった。校正用機器は手動で格納容器外に取り出し回収した。
不具合があったのは4台ある校正用機器のうちの1台。同社は圧力容器につながる直径10ミリメートル未満の管の中を通す際に、格納容器内で停止したと推定している。3日午後6時、調査のため原子炉停止を判断した。校正機器による測定は、運転中の原子炉で月1回の頻度で行う定期的な点検の一つという。
女川2号機は10月29日に原子炉を起動し、翌30日に臨界へ到達。11月1日午後8時46分にタービンを起動していた。その後、タービンのバランス調整の必要がなかったことから同社は2日、発電再開を当初想定の7日から、3日へ前倒しすると公表していた。
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【速報】東北電力女川2号、原子炉が停止/計測機器に不具合