2024年9月8日日曜日
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産業・テクノロジー

[TechTalks]フュージョンエネルギーに備えよ(2)

2024/08/06 4面 
フュージョンエネルギー・イノベーション戦略案を取りまとめた政府の有識者会合

◆「夢」から産業競争の対象に/先進国の技術開発加速、問われる産学官連携

 前回、フュージョンエネルギー(核融合発電)を巡り、新規企業の参入、研究開発、投資、そして政策強化までもが、先進国を中心に加速していると述べた。まだ実現されてはいない技術が、なぜそこまで注目を集めているのか。今回は、核融合発電を取り巻く世界の動向について紹介する。
 核融合発電は長年にわたり「人類の夢の技術」と呼ばれてきた。この「夢」という言葉にはいくつかの意味合いが含まれる。1950年代には官学を中心に研究開発の波が世界に広がっていたものの、数々の物理的・技術的な壁に阻まれ、まだ実現に至っていない。そのことをもって「夢」と揶揄(やゆ)する人もいるかもしれない。

◆筆者:尾関秀将氏
 名古屋大学大学院修了後、12年4月に日本原子力研究開発機構に入社。那珂核融合研究所(現在の那珂フュージョン科学技術研究所)でITERプロジェクトに約7年携わった。19年に転職し、現在は電機業界の標準化・認証・ルール形成戦略に関わる。22年12月に個人のウェブサイト「核融合の先生」を立ち上げ、核融合の最新知見をわかりやすく伝える情報発信を開始。同名のYouTubeチャンネルも運営している。
「核融合の先生」https://jpscience.info/



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