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化石の仕組みが岩盤を守る/名古屋大・中部電など、亀裂封止への応用に成功

2024/07/02 1面 

球状コンクリーションの形成過程
球状コンクリーションの形成過程※クリックで拡大します
◆地層処分、信頼性向上に新技術

 名古屋大学や中部電力などの研究グループは、世界で初めて「球状コンクリーション」という化石ができる仕組みを応用し、岩盤の亀裂を長期間封止する技術を実証した。数週間~数カ月と短期間で透水性を大きく低下させ、その後も理論上は半永久的に維持可能。高レベル放射性廃棄物の地層処分に適用すれば岩盤の長期的な信頼性が高まるほか、二酸化炭素回収・貯留(CCS)など地下環境を使う幅広い用途で活用が見込める。

 球状コンクリーションは海生生物などの化石を核として主に炭酸カルシウムで形成された岩塊で、日本を含む世界各地で確認されている。名古屋大学の吉田英一教授、岐阜大学の勝田長貴教授らの研究グループはこれが短期間に形成される仕組みを解明・応用。吉田教授らは積水化学工業と共同で「コンクリーション化剤」の開発を進めてきた。



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