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近畿大学、3年ぶりに研究炉実習を再開

2017/04/13  1面 

教員の指導を受けながら学生が原子炉制御盤の操作を行った

教員の指導を受けながら学生が原子炉制御盤の操作を行った

◆起動から停止まで、一連の操作を実施

 近畿大学原子力研究所(大阪府東大阪市、伊藤哲夫所長)は12日、近畿大学原子炉(熱出力1ワット)を活用した原子炉運転実習を3年ぶりに再開した。近大炉は2013年12月に試験研究炉の新規制基準が施行されたことを受け、14年2月6日に停止。原子力規制委員会の適合性審査に3月17日に「合格」するまで、運転できない状況となっていた。12日は学生8人が実習に参加し、原子炉起動から停止に至る一連の操作を行った。

 実習では計測機器やスクラム設備を点検した上で制御棒を順番に引き抜き、原子炉を起動した。定格出力の1ワットまで出力を徐々に引き上げ、原子炉の出力が一定となる「臨界」の状態に達したことを確認。制御棒による核分裂反応の抑制効果を確認する実験を実施した上で原子炉を停止した。

 学生は教員の指導を受けながら、原子炉の制御盤を慎重に操作=写真。原子炉は起動から1時間あまりで1ワットの臨界に達した。参加した近大理工学部生命科学科の澤井千秋さんは「これまで運転実習ができない悔しさを感じていた。ようやく動いたという感動と、操作を間違えてはいけないという緊張感があった。医療分野での放射線の活用に興味があるので、研究を続けていきたい」と話した。

 近大炉は日本初の大学・民間原子炉として、1961年11月11日に運転を開始。近大だけでなく大阪大学など、国内9大学の学生を運転実習で受け入れる人材育成の拠点となっている。新規制基準への対応費用は約1億円。異常事態発生時に原子炉を停止するブレーカー設置や、安全保護系統の分離工事などを行った。(文・写真=加藤 祐樹)



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