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関電が給電制御所システムを集約―広域自動復旧実現へ

2017/03/16  1面 

◇19年6月運用開始目指す

 関西電力が設備合理化や信頼性確保などを目的とした電力系統設備の更新を進めている。関西8地域に設置している給電制御所システム(給制システム)を1システム・2拠点に集約。給制間をまたぐ広域的な自動復旧を実現し、片方の拠点が機能を失っても、もう一方からバックアップできるようになる。現在システム製作を行っており、2019年6月の運用開始を目指す。次期システムへの移行完了を予定する21年12月には、約千カ所の変電所などを遠隔で監視制御する。

 関電の27万5千V以下の電力系統は現在、8地域の給電制御所から監視制御を行う。次期給制システムは2拠点にサーバーを設置。サーバーは運転・待機・予備の「3系構成」とし、障害時、作業時でも信頼度を維持できる。

 現行システムで400台程度あるサーバーを約40台に集約。機能追加時のコストを約3分の1に低減できるという。現場設備もシステム化し、地絡継続選択継電器や系統自動復旧装置、調相設備を給制システムに取り込む。

 8地域から得られる保全情報はサーバーに蓄積し、得られた“ビッグデータ”を活用するための蓄積基盤と分析ツールを導入。業務効率化・省力化、新サービス開拓に役立てる。設備情報などのデータベースをサーバーの運転モードに関係なく、瞬時に切り替えるプログラムも開発する。現行システムでは運転モード変更に伴い、データベース切り替え時の操作待ち、システム運用者の業務支障が発生していた。
 また運用者支援として事故時や系統変更時の潮流状態を確認できる状態推定機能、誤操作防止用の音声認証機能を導入する。今後は同システムへの人工知能(AI)の導入も検討しているという。

 一方、給制システムの更新と協調した形で、変電所ではデータ収集・蓄積・分析を目的としたデジタル化、工事・保守の効率化も進めている。
 給制システムでは電流、電圧、遮断器の開閉など系統運用に必要な情報を監視しているが、変電所では設備更新の機会に合わせ、開閉装置のガス圧、変圧器の絶縁油面の高さや温度など変電設備の保全情報を収集するセンサーを順次設置。設備情報を蓄積し、変電設備の健全性把握や余寿命推定の精度向上、将来の効率的な資産管理を行う際のデータに活用する。



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